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VOL02 ザック

登山の必須アイテム:ザック 用途にあわせたチョイスとフィット感がポイント。


第2回のテーマは、登山の三種の神器の一つ「ザック」。用途を考え、自分の体形にフィットするモノを見つければ、高尾山の道も一層快適で楽しいものになります。
選び方をよく理解して、あなたにピッタリの相棒を探してください。

今回の先生=好日山荘 新宿東口店 竹内真吾さん

今回の先生=好日山荘 新宿東口店 竹内真吾さん

ザックの種類

ザックを容量の側面から大別すると

1)日帰りだけなら、容量:15ℓ~30ℓ
2)山小屋泊を考えるなら、容量:30ℓ~50ℓ
3)テント泊もするならば、容量:50ℓ以上

また、形状からは

A)雨蓋式
B)デイパック(ジッパー式)

に分類できます。
基本的にはトップローディングといわれる、上から荷物をいれる形になりますが、最近では、荷物の出し入れを重視したサイドアクセス可能なものもあります。

そして内部構造もシンプルな一気室と、内部に仕切りを設けた二気室があります。
二気室の場合、通常、下に入れる事の多い荷物。例えば雨具などを、下のスペースに入れておけば取り出しやすく使い勝手がよい場合があります。一方、人によっては、内部を小分けにしてしまうと使い難く感じる場合もあります。
25ℓ以下のザックはほとんどが一気室です。
これが基本構造の違い。次にザックを選ぶ際のポイントをみていきましょう。

ザック選びのコツ

背面の形状

背中に直接当たる背面の形状。これはフィット感を左右しますので、色々と試してみましょう。

1)メッシュを多用したもの
最近はメッシュを使ったものが多く、加えて背部を「浮かした」構造のものもあります。利点はやはり通気性。
加えて背中全体にあたるのでフィット感が良い傾向が。多くの人に違和感が出にくい構造です。
一方、欠点も。大型ザックではこの構造を避けています。それは背部が空くので、どうしても重心が外に逃げてしまうため。重心が外に逃げるので、行動中に荷物が振り回されてしまいます。
しかし、高尾山での使用=30ℓくらいまでなら特に気にはなりません。暑がりや汗っかきの人には有効な構造です。

メッシュを多用+背部を「浮かした」構造

メッシュを多用+背部を「浮かした」構造

※雪山用のザックは背中の構造が違います。通常はメッシュとスポンジで構成されますが、
雪山の場合、メッシュだと雪が詰まってしまいます。そこで隙間の無いツルツルした感じのモノが多いです。加えて背中の保温性・断熱性なども考えているので、夏場に使うと暑く感じます。この点も選ぶ際の注意点です。

2)パッド式
背部のクッション性を考え各社工夫したパッド形式を開発しています。利点はしっかり接触するので重心が逃げにくいこと。メッシュのモノより通気性は劣りますが、最近は空気の通り道なども考えているので快適なものが多いです。
フィット感を求めつつ、通気性を確保しているのが一番のメリットです。
ただ個人々々で背中のフィット感は違うので、パッドの当たり所が合っていないと違和感が出やすいものです。例えばお友達からフィット感が良いと薦められても、自分には合わない事も多いので要注意です。

フィット感と通気性のバランス

フィット感と通気性のバランス

先ずは色々なタイプを実際に自分で背負ってみて、自分にあったフィット感を感じる形状を見つけましょう。

容量について

高尾山での行動がメインで、近くの山々への縦走や、山小屋泊も考えないならば20ℓ~25ℓで十分でしょう。
一方、高尾山を切っ掛けに、ステップアップを考えているならば30ℓも選択肢に。高尾山行きには少し大きめですが、クッキングセットや、シャツの替えなども入り、他の山行にも使えます。

+10ℓの余裕

ここで一つの疑問。夏は持ち物が少ないけれど、冬は防寒着など荷物も増えます。夏と冬用は別々にもった方がよいのでしょうか?と聞いてみました。
ザックの重量バランスを考えると確かに分けて持つのがベスト。しかし、なかなか余裕もないと思います。この点のポイントとして「使い道の大きい方へ合わせる」という答えが。
30ℓのザックに、20ℓ程度の荷物でも、あまり違和感を感じませんが、これが40ℓのザックですと容量差が20ℓ。こうなると使い心地も悪く、荷物も中で暴れてしまい、背負い心地が悪くなる。高尾行だけに40ℓは大きすぎですが、+10ℓの余裕なら用途が拡がります。

防水ザックは?

防水ザックはありませんか?とよく聞かれるそうです。ザックの構造は立体でとても複雑。基本的には「縫い目」部分には防水加工が難しいので・・・と答えるそうです。
最近のザックは、荷物の出し入れがしやすいようにジッパーも多い傾向があります。ここでも防水性を保つのは難しいのです。
本体の布地は、なるべく水が沁みこまないようにポリウレタンなどのコーティングがされているので、小雨程度ならが、中まで沁みこむことは少なく、これにレインカバーで十分です(最近はレインカバー付きのモデルが増えてきました)。
しかし、事前に雨の中での長時間の行動が分かっているならば、濡らしてはいけないもの=電子機器や財布などは、必ずビニール袋や、防水袋にくるんで入れておきましょう。
(防水袋に関しては後述)

レインカバーは完全ではない。隙間がある。

レインカバーが備え付けのザックが多い。ただレインカバーは完全ではない。隙間がある。

多機能型とシンプル構造

最近は色々な用途を考え、外側に色々なポケットやストラップなどのついた多機能な形のザックも多いです。見た目やデザインも素敵な感じがするものです。
ただ実際の使い方を考えて選ぶことも大切です。あまり外にモノを付けない人がストラップなどの多いタイプを選んでしまうと、ストラップが邪魔など使い勝手が悪くなったり、その分、重くなったりしますので良く考えて選びましょう。
ここで機能を考える小さなポイントがあります。最近はペットボトルを持って歩く人が多いです。最近のモデルは、そのためにサイドポケットの形状を、大きく・深くしたりしています。この辺りも選ぶ際にチェックしてみましょう。

高尾山でのお薦めザック

ジッパー式

zack01

Tellus25/The North Face

25ℓ/10,500円(税別)
[→ WEBSHOP

一気室。外にはトレッキングポールも取り付けられ、サイドポケットも比較的大きいデザイン。20ℓクラスとしては、ウェストベルトも結構しっかりしていて、背負いやすいモデル。レインカバー付き。

zack02

Stratos24/Osprey

24ℓ/12,000円(税別)
[→ WEBSHOP

一気室。背中の構造がメッシュタイプなので蒸れにくい。ウェストベルトもしっかりしている。レインカバー付き。

ウェストベルトについて

ポケットは意外と便利な機能容量が少ないモデルでは、ウェストベルトがひも状のものが多いのですが、これは荷物をふらつかないためだけなので、腰に安定させ重量を支える機能は少ないものです。
山での使用の場合、腰の部分を包み込むウェストベルトがしっかりしたモノの方がおすすめです。
最近では腰のパッド部分にポケットがついてるものも多く(写真右)、この辺りも便利な機能です。

zack03

Z30/Gregory

30ℓ/17,000円(税別)[→ WEBSHOP

一部のファンの中では「ザックのロールスロイス」と言われるGregory。特に大型ザックは背負い心地がよいと有名なメーカーです。
ジッパーがかなり広く大きく開くので荷物の出し入れがしやすい。
30リットルと高尾山日帰りには少し大きめだが、冬の寒い時などの使用では防寒着なども入れるので余裕がある。
このモデルは背面の構造が独自で、通気性のためにスペースを設けているが、そのスペースは抑え気味。
空気の抜けが良いように上部までメッシュが繋がっている。加えて、下部まで確実につなげる構造。こうする事で腰に重心が乗り、安定感が向上している。

腰部の構造について

DSC_7733背中の部分で温まった空気は上に逃げて行こうとします。このモデルのように、腰部にスペースがある方が中に空気が入りやすく通気性が向上します。
ただ、腰から荷物の重心が逃げてしまうので、荷物が重くなる使用がメインの場合は、しっかりと腰に密着した方が、荷物が安定し背負い心地もよい傾向が。

雨蓋式

日帰りだけでなく、今後、山小屋泊なども考えるならばこのタイプも選択の一つ。

DSC_7746a容量20ℓクラスで雨蓋式のザックはほとんどありません。最低でも30ℓクラスからの展開になります。雨蓋式の場合、本体容量が30ℓで、雨蓋は+αの容量となり、ジッパー式より外観も大きく見えます。
その利点は、荷物が増減に対して調節がしやすいこと。
例えば、夏冬の使用を考えた場合、冬は防寒着などで荷物は多くなりますが一方、夏場は少なくなります。
雨蓋式はこの部分が絞れるので、ストラップを絞めれば、荷物をしっかりと押さえて暴れにくくなる(写真)。

zack04

Ridge30/Karrimar

30ℓ/18,500円(税別)
[→ タイプ2(メンズ) ][→ タイプ1(ウィメンズ)

ショルダーストラップのパッドについて

ショルダーストラップのパッドは厚くてクッション性がある方がよいのでしょうか?
基本的にはウェストベルトにより腰に重量をかけるので、あまり影響しません。
ただ小型ザックの場合、ウェストベルトが簡易なものが多く、この場合は腰に十分な荷重分散できません。その場合は、柔らかいものや、幅広のモノを選ぶと肩が痛くなりにくいです。

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