VOL10 TAKAO 599 MUSEUM 館長・櫻井良吉さん
八王子市産業振興部観光課・川口貴弘さん
高尾山を100年先も愛される存在へ。高尾山の新しい魅力を発信するミュージアム
平成27年8月、高尾山のふもとにオープンした「TAKAO 599 MUSEUM」。八王子市の観光拠点施設という行政の施設でありながら、その洗練されたデザインやプロジェクションマッピングの美しい映像を始めとした展示で評判を呼んでいます。
オープンから1ヶ月が過ぎたところで展示の評判、オープンまでの経緯、施設の役割などについて、館長の櫻井良吉さん(写真左)と八王子市観光課の川口貴弘さん(写真右)にお話を伺いました。
インタビュー・テキスト:滝将之(編集部) 写真:石黒久美
TAKAO 599 MUSEUM
八王子市が同市の観光名所である高尾山のふもとにオープンした観光拠点施設。この地には元々、東京都高尾自然科学博物館があったが、平成17年に八王子市が東京都から同博物館の収蔵品と跡地の移管を受け、博物館機能を継承した観光拠点施設の建設が計画された。ミュージアムのほか、災害用品を備えるなど防災拠点の役割も持つ。
オープンしてからの評判
――ミュージアムが開館してから1ヶ月ほど経ちましたが、来館者の評判などはいかがでしょうか?
櫻井:メイン展示では、アクリルに封入された植物をご覧いただけるようになっているのですが、多くのお客様から大変きれいだとのお声をいただいています。
また、カブトムシなどの昆虫が飛んでいる様子をストップモーションで展示していますが、こちらも面白いと評判ですね。ドングリなど木の実を自由に触れる展示もお子さんを中心に人気です。
学芸員がおりますので、展示をご覧になって専門的な質問があった場合には、その都度解説させていただいています。
――剥製とプロジェクションマッピングを組み合わせた展示「NATUREWALL」は、とても美しい映像ですよね。
櫻井:はい。まだオープンから1ヶ月ほどしか経っていないのですが、これを目当てに来館されるお客様も多く、もう一回見たいというリピーターの方が結構いらっしゃいます。現在は上映時間が1時間に1回、毎時00分スタートなのですが、スタート時間がお分かりになって来られる方もいらっしゃいますね。
――有名アーティストも制作に参加している作品なので、人気なのもうなずけます。
館内には展示の他に、カフェとミュージアムショップがあります。ショップにはクオリティの高いグッズが並んでますが、こちらの評判はどうでしょうか?
櫻井:ステッカー(1枚100円)を記念に購入されるお客様がかなりかなりいらっしゃいますね。また、Tシャツはmont-bell製で登山でもご利用いただけるものになっていて人気です。
グッズについては、オープン前の1〜2ヶ月間というタイトなスケジュールでの製作で大変だったのですが、おかけさまで上々の評判をいただいております。
――ミュージアムの外には芝生があってそこでも遊べるようになっていますね。
櫻井:お昼近くから午後3時くらいまで、家族連れ、特に小さいお子様連れのお客様が多く利用されています。夏の暑い時期は「じゃぶじゃぶ池」で遊んでるお子様もいました。
あと、これは想定外ではあったのですが、閉館間近の夕暮れ時になると、若い学生さんたちが散歩をされたりして、デートコースのようにもなっているようです。(笑)
――なるほど、それは意外です。確かにリニューアルした高尾山口駅も含め、夜も照明がキレイですものね。
現在のところ来館者数はいかがでしょうか?
櫻井:週末ですと多い時で1日1,000人以上の方がいらっしゃいます(オープン日は1,500人)。天候にだいぶ左右されまして、天気の良い日はさらに多くのお客様がお見えになります。
来館者数が多い場合、「NATUREWALL」は一度にご覧になれる人数に上限がありますので、状況をみて上映回数を増やしていくことになります。
アンケートを拝見すると、今のところ八王子市の広報誌をご覧になって来館される方が一番多いようです。
もちろん広告等をご覧になって都心から見に来られたり、登山の帰りに寄られたりするお客様もいらっしゃいます。
――八王子市の施設ですので市民にも注目されているのですね。
外国人の方も多くいらっしゃるでしょうか?
櫻井:はい、やはり高尾山は海外からも注目されていますので、一日に何組かの方は必ずいらっしゃいますね。週末になると特に多くお見えになる印象です。
インバウンド対策ということで、英語に堪能なスタッフもおりますので、お声かけして説明させていただきます。