メギ科
山地の林のふちや林内に生える多年草(複数年のあいだ育成する植物)。
花の形が船のイカリに似ていることから「錨草(または碇草)」の名が付いた。
花は直径約2センチの淡い紅紫色で、茎の先に長い距(きょ:花びらの後方にある袋状の部分)をもつ4枚の花びらが開く。
距は長さ1.5~2センチで蜜を蓄える。
葉は長さ3~8センチのゆがんだ卵形で、ふちにとげ状の鋸歯(きょし:葉のふちにあるノコギリの歯のようなギザギザ)がある。
葉柄(ようへい)の先が3つに分かれ、それぞれがさらに3つに分かれて葉をつけるので「三枝九葉草(さんしくようそう)」とも呼ばれる。
地下茎(ちかけい)は横にはって、ひげのような根を出す。
昔から根は強壮薬として用いられている。
花が終わると豆のさやのような実をつける。
種にはアリが好む白い種枕(しゅうちん)という脂肪質の塊があり、種を運んでもらう。
●季節 4月中旬~5月中旬頃
●高さ 約20~40センチ
●場所 奥高尾
(テキスト提供:八王子市産業振興部観光課)