【高尾山】改修工事の終わった稲荷山コース。登山道にたくさんの階段が設置され、東屋もリニューアル
高尾山の稲荷山コースは、歩道改修工事のため、2023年1月から3月末まで通行止めになっていましたが、工事が完了し通行できるようになりましたので、4月3日に取材に行ってきました。
ちなみに稲荷山コースは2022年にも改修工事が行われ、そのときは山頂近くの登山道に階段が設置されました。
今回、工事内容は明らかにされていなかったのですが、2022年と同じような工事になるのではないか、という推測を多くの人がしていました。
一体どのように改修されたのか見てきましたので、レポートをご覧ください。
登山道を登り始めると、早速新しく設置された階段が出てきました。
段差の大きいところにステップが設置されていたりします。
旭稲荷を過ぎて本格的な登りになってくると、かなりのポイントに階段が取り付けられていました。
かなり長い区間のものもあり、設置工事はだいぶ手間がかかったのではないかと思われます。
登山道のすべてに設置されているという訳ではなく、段差が大きいところ、木の根が露出しているところ、に主に設置されています。
稲荷山コースはごつごつした岩肌の場所もあるのですが、そのあたりは設置が難しかったのか、階段がないところもありました。
稲荷山コースの中間あたり、「稲荷山」の展望台近くまでくると、今回の工事で一番大がかりと思われる階段が出てきました。
この部分は工事前は、石垣の上を通るような道で、場所によっては狭くてすれ違いが大変なところでした。
滑落事故もあったと聞きます。
階段の設置で幅も広くなり、すれ違いも楽になりました。
手すりの下にはネットもついたので、ここでの事故が起こる確率はだいぶ減るのではないでしょうか。
さらに先にすすむと、展望台直前でまた新しい階段が設置されていました。
ここは傾斜が急なところなので、登山に慣れていない人には階段があると便利かもしれません。
いよいよ稲荷山の展望台に到着です。
展望台には以前は東屋があったのですが(途中で屋根が取り外されたりしてましたが)、東屋はすべて撤去され、いちから作り直された休憩スペースができていました。
ここで、稲荷山コースのちょうど中間あたりです。
この先の山頂方面も、今までと同様に新しい階段が設置されています。
あと、階段の他にも、下の写真のように平らな場所に木道が設置されているところがありました。
雨の翌日に稲荷山コースを歩いたことがある人はわかると思うのですが、雨上がりに水たまりができているところがあります。
この木道は水たまりができやすいところに設置され、靴がドロドロにならずに済むようにしたのかな、と思いました。
その他、ベンチが新しくなっていたり、
解説板も新しくなっていました。
経年劣化していたものを、ひととおり新しいものにした感じですね。
6号路への分岐点に到着しました。
今回の改修工事の範囲はここまでです。
この先まっすぐ進むと山頂ですが、この先の区間は前述したように昨年2022年に工事が行われ、階段が設置されています。
昨年の工事も今回の工事もたくさんの階段が設置されましたが、階段については人によってはかえって歩きづらいと感じる方もいて、賛否両論あるところかもしれません。
ただ今回歩いていて、「横断溝」という木の棒が登山道に新しく設置されてるのに気づきました。
調べてみると「横断溝」とは、雨天時に登山道の土が削られないように、雨水を登山道から逃がすためのもののようです。
そこから考えると、今回の改修工事の目的のひとつには登山道の保護というものがあり、階段の設置も単に歩きやすくするためというよりは、登山道や木の根の保護という観点もあったのかな、と思いました。
多くの人が利用する高尾山の登山コースですので、様々な観点での対応が必要になるのかもしれません。
どんな風になっているか気になった方は、ぜひ実際に稲荷山コースを歩いてみてくださいね。
稲荷山コースについての詳細は、高尾山マガジンの「稲荷山コース」解説ページをご覧ください。
また改修工事後の様子は、YouTubeに動画でもアップしてますので、ぜひあわせてご覧ください。