関東地方が梅雨入りしてから雨が続き、なかなか高尾山に登りに行けないという方も多いと思います。
しかし、梅雨の高尾山は他の季節にはない魅力があります。
一日中雨だとちょっとハードルが高いですが、少し雨が降るくらいの予報であれば、工夫次第で楽しむことができますよ。

この日（6月14日）は不安定な天気の予報でした。
朝は曇りだったのですが、予報を見ると昼に2時間ほど雨マークがついています。
高尾山に登りたいのに雨で登れない日が続いていたので、ちょっとだったら降られてもいいやという気持ちで出かけました。

登りは6号路で。
6号路は道沿いに川が流れて水を感じられるコースなのですが、連日の雨で水量が増えて、いつもより水の音が大きかったです。

木々は前日からの雨で濡れていて、より深い緑色になっていました。
梅雨時ならではの鬱蒼とした雰囲気です。
ちょっとジャングル感があって、歩きごたえ充分ですよ。

マイナスイオンたっぷりで気持ちいいのですが、湿気がすごい！
歩いているとすぐ暑くなるので、脱ぎ着しやすい服装でいくといいでしょう。

登りは幸いにも雨が降らなかったのですが、6号路は上が木で覆われているので、少しの雨であれば降ったとしてもそんなに濡れなくてすんだと思います。

この日6号路で出会ったのは数人。ほぼ貸し切りのような状態でした。
高尾山は人が多いからと敬遠している方も、梅雨の時期は空いてますのでおすすめですよ。

山頂も雨予報なので人が数えるほどしかいません。

雨予報だとお休みする茶屋さんもありますが、山頂では3軒あるうちのどこかは営業していることが多いです。
温かいおそばを食べてゆっくりするのもいいですね。

山頂にいるときに雨が降り出したので、下山を開始。
下山の道すがら、「ギンリョウソウ」を見つけました。
ギンリョウソウは色素を持たない植物。別名「幽霊草」とも言われます。
これも梅雨どきにしか見られない植物です。

薬王院も雨で空いていましたが、雨でも御護摩は行われていますので受付をする人の姿が見られました。
雨のお寺は重厚な感じがしますね。

この日は山頂からずっと、折りたたみ傘をさして下ってきました。
山で雨というとレインウェアが思い浮かびますが、高尾山の1号路は舗装もされているので、傘でも大丈夫です。
レインウェアだと着たり脱いだりするのも大変ですし、登山道でもゆるやかな場所であれば、傘を使うのもよいと思います。

薬王院の参道である1号路は、雨が降ると霧がかかって幻想的な雰囲気になります。
高尾山は2020年に日本遺産に認定されましたが、そこでは「霊気満山 高尾山」という言葉が使われています。
霧が立ち込め、まさに霊気が山に満ちているようです。
この光景を見るだけでも、雨の高尾山に来る価値があります。

そして、薬王院からケーブルカー駅の間には、あじさいがたくさん植えられています。
梅雨と言えばあじさいですよね。
参道に咲くあじさいはとても美しく、撮影スポットになっています。

ケーブルカー駅に到着しました。
ここには「高尾山スミカ」という商業施設があり、お蕎麦屋やカフェ、お土産屋があります。少しの雨ならここで雨やどりしながら、雨が止むのを待つというのもいいかもしれません。
山内のお茶屋さんが雨で休んでいても、ここは確実に営業しています。

雨だといつも行列ができている人気の「天狗焼」もガラガラですので、ぜひゲットしてみてください。

下山後も少し雨宿りしたいときは、ふもとのお店のほか、TAKAO599MUSEUMという施設があります。
展示施設にカフェが併設されているので、雨宿りにはもってこいです。
（カフェで注文しないでも休憩することができます）
雨宿りできる建物がたくさんあるのも、高尾山のいいところですね。

もちろん天気の良い日に登山をするのが最高なのですが、雨の日にしか感じられない高尾山の魅力もあります。
何回か高尾山に来ている方で、まだ雨の高尾山を経験したことがない方は、ぜひトライしてみてくださいね。