ヒガンバナ科
土手やあぜ道、墓地などに群生する多年草(複数年のあいだ成育する植物)だが、有史以前に中国から渡来したと考えられている。
秋の彼岸のころ、鮮やかな赤い花が咲くことからその名が付いた。
法華経で天上界の花、紅色の花を意味するといわれる「曼珠沙華(まんじゅしゃげ)」の別名がある。
鱗茎(りんけい:養分を蓄積して肥大した葉が短い茎に密につくもの)からまっすぐにのびた花茎(かけい:葉をつけずに花だけをつける茎)の先に5~7個の花が集まってつく。
長さ約4センチの6枚の細長い花びらがそり返り、雄しべが長くつき出る。
花の咲く時期には葉はなく、晩秋に出て冬を越し、翌年の春に枯れる。
葉は細長く、長さ約30~60センチ、幅約6~8ミリ。
深い緑色で光沢があり、中央は葉脈に沿って白っぽい。
全草に有毒成分が含まれており、とくに鱗茎に多い。誤って食べると嘔吐や下痢などの症状が出て、死亡することもある。
●季節 9月中旬~下旬頃
●高さ 約30~50センチ
●場所 裏高尾、奥高尾
(テキスト提供:八王子市産業振興部観光課)