ケシ科
山地の明るい林の下やふちに生える越年草(秋に発芽し越冬して翌年に花が咲く植物)で、平地でも普通に咲いている。
ケマン(華鬘)とは、仏壇に飾る花輪をかたどった仏具のことで、花の姿が似ていることから、その名が付けられた。
全体がやわらかく、傷つけるとやや悪臭がある。
根生葉(こんせいよう:茎の根もと近くから生える葉)が地をはうように広がり、冬を越す。
春になると茎をのばし、その先に長さ約1.5センチの花をたくさんつける。
花は紅紫色で、ヤマエンゴサクやジロボウエンゴサクとよく似ているが、葉がニンジンの葉のような細かな切れ込みがあるので見分けがつく。
全体に毒を含み、誤って食べると嘔吐などをひきおこす。
高尾山で見られるウスバシロチョウの幼虫はこの葉を食べる。
●季節 4月上旬~5月中旬頃
●高さ 約20~50センチ
●場所 1号路、3号路、稲荷山、裏高尾、奥高尾、南高尾
(テキスト提供:八王子市産業振興部観光課)