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薬王院のしゃくなげ園。高尾山で一番大きな杉の巨木「飯盛スギ」も見れる。

更新日:

投稿日:2021/4/20

高尾山薬王院には季節限定で開放される「しゃくなげ園」があるのをご存知でしょうか?
例年4月下旬から5月上旬のゴールデンウィークあたりに開放されるのですが、開花の具合によって時期も変更されます。
今年(2021年)は早めに開花したため、4/16から開園になりました。

入口は「御護摩受付所」横のスロープを降りたところ(トイレに行く道と一緒です)。

御護摩受付所の左を降ります。
開園期間中は、しゃくなげ園の看板が出ています。
坂を下るとトイレがあり、その横にしゃくなげ園の入口があります。
「石楠花(しゃくなげ)園 開園中」。

開放期間は決められていませんが、花が終わるまでとのことです。
開園時間は、8:30〜16:00です。

しゃくなげ園は斜面にあり、入口から階段を下っていきます。
道沿いに咲いているシャクナゲを見ながら散策することができます。

入口から階段を下っていきます。
道沿いにシャクナゲが咲いています。
見事なシャクナゲです。
シャクナゲは「花木の王」とも呼ばれ、大きな花をつけます。
淡い色合いの花も。

取材時(4/19)は、つぼみもたくさんあり、最盛期はこれからという感じでした。
まだ楽しめそうですよ。

まだつぼみの木もたくさんありました。

一般の登山道のように整備されていないので、道にシャクナゲの枝葉がせり出していて、通るのが大変なところも少しありました。

道にシャクナゲが覆いかぶさっているところも。

実はこのしゃくなげ園の道は、古くは神奈川県の大山を経て、藤沢・江ノ島方面と高尾山を結んだ「大山道」と呼ばれる古道。
現在は通れなくなっていますが、坂をそのまま下ると6号路の「大山橋」に通じています。
歴史のロマンを感じながら歩くのもいいですね。

御護摩受付所の近くにある「大山道」の古い標識。

そしてもうひとつ、しゃくなげ園が開放されているときだから見れるものがあります。
高尾山で一番大きな杉といわれる巨木「飯盛(めしもり)スギ」です。
しゃくなげ園の敷地を一番下まで降りると、立ち入り禁止の柵の向こう側に見ることができます。
大山道沿いにあり昔は普通に見れたようなのですが、現在は登山コース上ではなくなっているので、通常時は近くで見ることができません。

飯盛スギ。手前に柵があり入れないようになっている。

名前の由来は、かつて樹形が円錐形をしていて、強飯式(山伏の儀式)の盛り上げられたご飯の様子に似ていたことから。(昭和34年の伊勢湾台風の被害で、現在その形は崩れています)

見上げたところ。かつてはご飯を高く盛った姿に見えていた。

幹周りは7.5m、樹高は45m、推定樹齢500年と、高尾山の杉の中でも随一の大きさを誇ります。
高尾山内の巨木の杉としては、他に、
・たこ杉(幹周り6m、樹高37m)
・「高尾山スギ並木」の巨樹(幹周り5.6m、樹高47m)
があります。
樹高は高尾山スギ並木の木より劣りますが、飯盛スギは幹周りが大きく、近くで見るとかなり大きいことが分かります。

近くで見ると幹周りの太さに驚かされる。
木の横には東京都指定天然記念物の説明文がある。柵があってすぐ近くまでは行けないのでズームで撮影。

しゃくなげ園が開放しているときしか近くで見れないので、ぜひこの時期を逃さずチェックしてみてください。

しゃくなげ以外にも巨木や歴史や楽しめる「しゃくなげ園」。
オススメですよ。

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