薬王院
1200年の歴史を誇る高尾山のパワースポット
高尾山の山腹に位置する「薬王院」。
その歴史は古く、1200年以上前の744年に、東大寺の大仏造立で有名な「行基」によって開山されました。
正式名称は「高尾山薬王院有喜寺」といい、真言宗智山派の大本山であり、成田山新勝寺、川崎大師平間寺とともに関東三大本山のひとつです。
薬王院は不動明王の化身「飯縄大権現(いづなだいごんげん)」がご本尊です。
天狗が飯縄大権現の一族(従者)とされることから、高尾山は古くから天狗が住む山といわれ、境内には天狗の像や天狗をモチーフにしたオブジェがたくさんあります。
また、高尾山は山岳信仰に由来する修験道の山であり、今でも法螺貝の音が響き渡ります。
様々なご利益を持つ薬王院は、パワースポットとして人気を集めています。
参拝
山門周辺
山門をくぐって境内に入ると、様々なご利益のあるオブジェや像があったり、売店などが並んでいます。
お団子などその場で食べれるものも売っているので、ベンチに座って休むこともできます。
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「薬王院の御護摩修行|ブログ」
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本堂周辺
階段をのぼってオレンジ色の仁王門をくぐると、薬王院で一番大きなお堂「本堂」があります。
本堂では、御護摩修行や節分会などの行事が執り行われます。
本堂の周辺にも、様々なご利益のある神様を祀ったお堂が並んでいます。
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本社〜奥の院
本堂の左にある長い階段を登ると鳥居があり、その先に本社があります。
本社の正式名称は「飯縄権現堂」。飯縄権現を祀っており、薬王院の中心となるお社です。
本社の周辺にも、福徳稲荷社や天狗社などお社がたくさんあります。
薬王院には、飯縄大権現、天狗、薬師如来など、様々な崇拝対象が混在しており、これを「神仏習合」といいます。
日本では明治維新の神仏分離令(天皇を奉るため神道と仏教を完全に分離する)までは、神祠と仏堂が混在して祀られることは自然なことで、特に山岳信仰ではそれが顕著だったようです。
そのため、高尾山では本社でも鳥居があるなど、神仏習合のスタイルがよくみられます。
本社からさらに階段を山頂方面に登ると、「奥之院」「浅間神社」が見えてきます。
1号路は山門からこの奥之院まで薬王院の中を抜け、山頂まで続いています。(そもそも1号路は薬王院に参拝するための参道でした)
薬王院の行事
1月には初詣の大護摩修行、2月には節分会、3月には火渡り祭、4月と10月には春季・秋季大祭など、年間を通して行事が行われています。
また秋には境内の木々が赤く紅葉し、紅葉狩りの観光客で賑わいます。
関連ページ:
「高尾山節分会|イベント」
「高尾山薬王院 秋季大祭|イベント」
「高尾山火渡り祭|イベント」
「高尾山の紅葉|イベント」
薬王院の関連施設
高尾山の山内には、薬王院の関連施設がたくさんあります。
滝に打たれて修行をする水行道場は、琵琶滝と蛇滝(じゃたき)の2つがあり、一般信徒にも開放されています。
参道である1号路には浄心門、男坂・女坂、仏舎利塔、また境内にもある六根清浄石車や仏像などがあり、高尾山が信仰の山であることを感じることができます。
ふもとには「自動車祈祷殿」があり、交通安全祈願を受けれます(ここでご祈祷を受けたもみじのステッカーを貼ってる車をよく見かけますね)。
自動車祈祷殿の駐車場は広く、一般の観光客にも開放されています。
関連ページ:
「琵琶滝(びわ滝)|見どころ」
「浄心門|見どころ」
「男坂・女坂|見どころ」
「薬王院自動車祈祷殿駐車場|駐車場」
薬王院の歴史
薬王院は奈良時代の744(天平16)年、行基によって開かれますが、その後しばらく記録がありません。
次に歴史に出てくるのは、南北朝時代の1375(永和5)年に京都醍醐寺の俊源大徳が高尾山にやってきたとき。俊源は厳しい修行の後に飯縄大権現を感得し、薬王院を復興させた「中興の祖」と呼ばれています。
その後、薬王院は戦国時代に北条氏の保護を受け、また江戸時代では朱印地として寺領を受けるなど、時の権力者に保護されていました。
このように薬王院および高尾山の森林が保護されていたことが、現在の豊かな高尾山の自然につながっていると言われています。
また、江戸時代には多くの参詣者が薬王院を訪れました。
近代になって登山がレジャーとして普及するまで、高尾山への登山といえば薬王院への参拝が目的でした。
以下のページで、高尾山の歴史を詳しく解説していますのでぜひご覧ください。
関連ページ:「高尾山の歴史 〜開山から現代まで」
見どころがたくさんで、歴史も様々なご利益もあるパワースポット薬王院。
高尾山マガジンでは、日々の修行のことなどを僧侶の方にインタビューした記事がありますので、ぜひあわせてご覧ください。
基本情報
住所 八王子市高尾町2177
電話 042-661-1115(受付時間:9:00~16:00)
FAX 042-664-1199
HP http://www.takaosan.or.jp
御護摩修行の時間
早朝勤行 5:30 (4/15〜10/31) 6:00 (11/1〜4/14)
午前 9:30 11:00
午後 12:30 2:00 3:30