浄心門
霊気に満ちた山の入口。登山コースのポイントにも。
ケーブルカー高尾山駅から1号路を進み、たこ杉を過ぎると、正面に山門が見えてきます。
これは「浄心門」という門で、ここから薬王院の境内であり聖域であることをしめしています。
浄心門はちょうど、登山コース「3号路」と「4号路」の入口になっていて、登山をするうえでも目印となるポイントです。
多くの人は門を直進して1号路をすすみますが、浄心門を左に行くと3号路、右に行くと4号路に入ることができます。また3号路、4号路とも、入ってすぐループコースの2号路に入ることもできます。
浄心門には「霊氣満山」という扁額(へんがく:鳥居などの高い位置に掲出される額)が掛けられています。
まさに高尾山は「霊気に満ちた山」であり、古くから山岳信仰が盛んな山なのです。
浄心門は「両部鳥居」というかたちの鳥居になっています。
薬王院は仏教の寺院ですが、本社でも鳥居があるなど神仏習合のスタイルがみられます。
明治維新までは神仏が混在して祀られることは自然なことで、特に山岳信仰ではそれが顕著だったようなので、高尾山ではよくみられるのですね。
浄心門のすぐ左には、神変堂(しんぺんどう)というお堂があり、山岳修験道の祖といわれる役行者(えんのぎょうじゃ)が祀られています。山伏の祖に、足腰心身の丈夫を祈願しましょう。
さらにすすむと、道の左に大きな「殺生禁断」の碑が建っています。
高尾山は古くから殺生を厳しく戒めて保護されてた歴史があります。
そのおかげで今でも豊かな自然が残っているのですね。
浄心門をくぐると、薬王院まではあと10分ほどです。
両側に赤い灯篭が続く参道をすすみましょう。(この赤い灯篭は京王電鉄が寄贈したようです)
ほどなく、男坂・女坂が見えてきます。