春の花を探しに高尾山へ。もうすぐスミレの季節が始まります
高尾山には1,600種類の植物があると言われ、植物の観察スポットとして有名です。春にはたくさんの可愛らしい山野草の花が咲き、多くの植物愛好家がカメラを手に高尾山を訪れます。
暖かくなって春の気配がしてきた3/16(土)に、花の開花状況を見に高尾山へ行ってきました。
観察スポットはいろいろあるのですが、王道の登山道である1号路でも花をたくさん観察できます。
今回は1号路を中心に観察した様子をレポートしてみます。
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1号路で春の花を探そう
1号路はケーブルカーやリフトでショートカットできるのですが、今回はふもとから歩いてみます。
1号路ではふもとから金毘羅台までの区間に山野草がたくさんあります。足元をよく見ながらすすんでみましょう。
最初に見つけたのが「ヤマネコノメソウ」。
花と言ってもほぼ緑で、知らないと花とは思わないで見過ごしてしまいそうですが、小さい黄色の葯が可愛い花です。
次に見つけたのは「ヨゴレネコノメ」。「ヨゴレ」なんてひどい名前ですが、個人的にはかなり好きな花のひとつです。
「ネコノメ」という名前が共通していますが、花の後の果実の様子が猫の目のように見えることから付けられています。
他にも「ハナネコノメソウ」という人気の花がありますが、これは1号路ではなく6号路など他の登山道で観察できます。
上へと登っていくと、今度は「ユリワサビ」を見つけました。
写真だとアップで撮っているのでそこそこの大きさに見えますが、実物はとっても小さい花です。
1号路の前半は道の横に川があるので、水辺を好む植物が生えています。
この前半の区間では、もう少し遅い時期だとニリンソウなども見ることができます。
川から離れて日当たりの良い場所に出てくると、高尾山の中でも人気のある花、スミレを見つけることができました。
スミレはたくさん種類があるのですが、高尾山でもっとも見られるのは「タチツボスミレ」です。
最近は暖かい日が続いたので、スミレももうだいぶ咲いていると思ったのですが、この日見つけたのはこれらいくつかだけ。
しかし、これから暖かくなってどんどんスミレが咲いてきます。
3月下旬から4月になると、頑張って探さなくても、そこらじゅうでスミレを見ることができるようになると思います。
金毘羅台あたりを過ぎると、この日はあまり花が咲いているところはありませんでした。
1号路で次の観察スポットは、ケーブルカーの駅も過ぎ、浄心門〜薬王院あたりになります。
浄心門を過ぎたあたりでは、スミレが群生していたりするのですが、やはりこの日はまだ早いのか咲いていませんでした。
しかし、男坂を登った先あたりで「ヤマルリソウ」を見つけました。
ヤマルリソウは山野草の中でも早めに咲く花で、春を告げる花とも言われています。
薬王院へと進むと、境内でも春の花を見ることができます。
山野草ではないのですが、本堂の横にある大師堂近くにミツマタが咲いています。
大師堂とこのミツマタの組み合わせはとても絵になるので、近くまで行ったら探してみてください。
薬王院を過ぎ1号路を山頂へとすすむと、山頂の手前で5号路と交差します。
この5号路も花の観察スポットとして有名です。
この日は、「ダンコウバイ」という木の花が咲いていました。
5号路からは「富士道」と呼ばれるルートを通って、薬王院まで戻ります。
この富士道にも山野草がたくさんあり、花好きの方には有名な観察スポットです。
この日もいくつかスミレを見つけることができました。
この日は観察できた花は、以上です。
山野草観察のすすめ
山野草は地味な物が多く、最初の頃は何がどの花かなんて、ほとんどわかりませんでした。
ただ、ひとつずつ覚えていってわかる花が増えてくると、どんどん花の観察が楽しくなってきます、
春の中でも行くタイミングが少しずれただけでも、咲く時期が違う花が楽しめ、何回行っても飽きません。
ぜひ観察の楽しみを覚えて、何度でも高尾山に通ってみてください。
あと、近年では生えている植物を採取・盗掘してしまう人がいるようで問題になっています。
高尾山は国定公園・自然公園ですので、植物の採取は禁止とされていて罰則もあります。山野草は写真におさめるだけにしておきましょう。
山野草の観察では、山頂にある高尾ビジターセンターが強い味方になります。
種類や場所などを教えてくれますので、わからないところがあったらぜひ聞いてみてくださいね。