登山コース

南高尾山稜コース(三沢峠〜大垂水峠)

更新日:

湖を望む日当たりのよいロングトレイル

全長:5.2km
所要時間:2時間20分
難易度★★★★★

出典:地理院地図を加工して作成

南高尾山稜コースは、高尾山の南側に位置し、東京都と神奈川県の県境にある尾根道を歩くコースです。「関東ふれあいのみち」の「湖のみち」の一部にもなっています。
登山道からは津久井湖を見ることができ、南側にあることから日当たりもよく、明るく気持ちのよいコースです。

スタート地点の三沢峠へは、東高尾山稜コースを歩いてくるか、「湖のみち」の起点である梅の木平から歩いてくるかになり、アクセスはあまり良くありません。またコース上にトイレもないことから登山者も少なく、そのためトレイルランナーや慣れた登山者がよく利用するコースになっています。

ゴール地点の大垂水峠からは、そのまま小仏城山か高尾山山頂方面に歩くか、バスを利用して高尾山口駅か相模湖駅に出ます。バスは1日に3本しかないので、注意が必要です。

東高尾山稜コースを含めて南高尾山稜コースと呼ぶこともありますが、このページでは三沢峠〜大垂水峠を南高尾山稜コースとして解説します。

このコース上のトイレ:なし

三沢峠〜西山峠(30分)

スタート地点の三沢峠は、大垂水峠、梅の木平、峯の薬師、東高尾山稜(草戸山、四辻)方面など、様々な道への分岐点になっています。
大垂水峠方面へは2つの道があり、ひとつは坂を登っていく本道、もうひとつは坂を迂回するまき道になります。
三沢峠から西山峠の間は、このようなまき道がたくさんありますが、1ヶ所(泰光寺山)を除いては本道に行っても大した上りではなく、早めにまき道と合流します。

西山峠からは、国道20号の「山下」バス停に向かう道への分岐があります。

三沢峠。大垂水峠方面は、まき道(左)と坂を登っていく本道(右)とがある。
本道に行ってもまき道に行っても、割とすぐ合流します。
歩きやすく気持ちのよいトレイルが続きます。
いくつかの本道とまき道の合流地点の先に、フクロウの木彫り像とベンチがあります。
フクロウ像は、おそらく1本の木から彫られたかなり精巧なもの。南高尾の名所にもなっていて、ここで記念撮影をする方も多いです。
先にすすむとかなり急な階段が現れます。階段を登ると泰光寺山。ここは本道とまき道でかなり違いがあります。
泰光寺山の山頂。標高475m。小さなスペースにベンチがいくつかありますが、眺望はあまり良くありません。
急な階段を登った分だけ、急な坂を下っていきます。
少しすすむと西山峠。国道20号線にある「山下」バス停への分岐(写真右)があります。

西山峠〜中沢峠(50分)

西山峠から中沢峠にかけては、津久井湖との距離が近くなり、登山道から湖を見ることができます。開けた場所も多くなり、明るく快適に歩ける区間です。
ベンチが設置されている場所も多く、手作りのリュック掛けが備え付けられているところもあります。
走っても気持ちのいい道ですが、ベンチでゆっくり休みながら歩くのもよいでしょう。

西山峠を出発すると、すぐベンチのたくさんある広場に出ます。
南側の日差しが明るい道が続きます。
「語らいのベンチ」という、テーブルとベンチのあるスペースがありました。
ベンチのそばにはリュック掛けも。
少しすすむと、南高尾山稜で一番の展望スポット「見晴台」に出ます。
見晴台からは津久井湖や丹沢の山々が望め、景色は抜群!
見晴台にもリュック掛けがありました。リュック掛けは南高尾名物?
笹の葉の道をすすんでいきます。
途中「三井水源林」への分岐がありますが、道が荒廃していて危険ということで、通行止めになっていました。
またベンチがたくさんある場所がありました。南高尾はベンチが豊富。
南高尾には、植物の盗掘を警告する注意書きがたくさんあります。食用目的のほか、貴重な種の植物も盗掘されているようです。
中澤山へ登る分岐。まき道(写真左)もあります。
中澤山。標高494m。立派な観音様の像があります。山頂からの眺望はそんなにありません。
中沢峠。大垂水峠方面は直進。写真右へ曲がると、うかい鳥山のそばを通り「山下」バス停に向かいます。

中沢峠〜大垂水峠(60分)

中沢峠を出ると、南高尾の最高地点である大洞山を経て、大垂水峠に向かいます。
赤馬分岐から大垂水峠までは北斜面を下りていくので、今までの明るかった南側の道とは少し雰囲気が変わってきます。

中沢峠から大垂水峠方面は、本道(写真右)と迂回するまき道(左)とで分かれています。
本道はかなり急斜面ですが、登り詰めても特に眺望も施設もありません。
登った分、急な下り坂を下りていきます。ここはまき道でもよかったかも。
下ったと思ったらまた上り坂になります。中沢峠〜金毘羅山間は、今までの道よりアップダウンがあります。
金毘羅山に到着。標高514m。
金毘羅山にもベンチとリュック掛けがあります。
木々の向こうに、小仏城山の姿を見ることができました。
金毘羅山を出ると、笹の葉の生えたなだらかな道になります。
大洞山(おおぼらやま)に到着。南高尾での最高峰536m。ベンチがあって休憩できます。
関東ふれあいの道「湖のみち」である説明看板がありました。
大洞山から大垂水峠までは下り道になります。
ベンチが見えた先に赤馬分岐があります。直進は神奈川県側の「赤馬」バス停へ続く道。大垂水峠へは分岐を右にすすみます。
大垂水峠まで、どんどん標高を下げていきます。
今までの日当たりのよい道から、北斜面の日陰の道になります。
林道が見えてきたら、もうすぐです。
登山道の下に国道20号線が見えてきました。
以前の台風で崩れた斜面の擁壁工事が行われていました。
大垂水峠に到着です。
橋のそばにある看板で位置を確認。「梅の木平方面」というところから歩いてきました。
国道20号にかかる歩道橋(大垂水峠橋)を渡ります。
橋を渡ったところ。緑の階段を登ると「学習の歩道」経由で高尾山山頂や一丁平へ。小仏城山へ、国道20号を少し先まで歩いたところを登る。
車道に下りたところ。少し先に高尾山口駅方面へ行向かう「大垂水」バス停が見えます。(反対側だと相模湖駅方面へ)

大垂水バス停から出るバスは、1日に3本。
かなり本数が少ないので、バスに乗る予定の方は、バスを逃さないよう計画的に行動しましょう。
参考)「大垂水」バス停の時刻表|神奈川中央交通
八王子駅北口(高尾山口)行
相模湖駅行

※学習の歩道は、2019年の台風被害のため、2021年1月時点でも通行止めになっています。計画時に高尾ビジターセンターHPなどで、最新の登山道情報をご確認ください。

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